Pages Menu
TwitterRssFacebook
Categories Menu

Posted by on 7月 13, 2005 in 暗号 | 0 comments

VPNとは?(3)

前回は、SSHを例にしてVPNのトンネルを解説しました。

ただし、「インターネットVPN」と言う意味でいうと、今回紹介する「IPSec」というVPNの技術が、ほぼ標準で利用されています。

IPSecでは、送受信するデータをネットワークのレベルでカプセル化する技術です。

どういうことかと言いますと、まず、以下のような環境を考えます。

—-> VPN1(Internet)—> VPN2 —->

AからBの端末に対して通信を行う際、その途中「VPN1」と「VPN2」という、VPN装置によってカプセル化がされるという環境です。

この際、Aが送るパケットの本来のヘッダ(宛先と送信元)は以下のようになります。

  [宛先:B | 送信元:A ] <データ>

でも、このままインターネット上にパケットを流してしまうと、本来の宛先と送信元がばれてしまうので、「VPN1」が新たなヘッダを付け加えて、VPN2に送ります。

 【宛先:VPN2 | 送信元:VPN1】[宛先:B | 送信元:A] <データ>

そして、このパケットを受け取った「VPN2」は、付け加えられたヘッダ” 【宛先:VPN2 | 送信元:VPN1】“を取り外し、本来のパケットをBに対して届けます。

これがカプセル化の機能です。

宛先と差出人の書かれたハガキを、別の宛先・差出人の書かれた封筒に入れて送るようなイメージですね。

本来の宛先Bと送信元Aが、インターネットで利用できないIPアドレス(プライベートアドレス)であっても、このカプセル化を利用することでそのデータを相手の端末に送り届けることができます。

また、IPSecでは、暗号化もされますので、パケットの内容を見られることも当然ありません。