シンクライアントとは?
シンクライアント(Thin Client)とは、簡単に言うと、ハードディスクなどの記録媒体を持たないPCと考えてください。
え?じゃあデータはどこに保存するの?と思いますよね。
実はデータやソフトは全て、サーバ側が持ちます。
クライアントはネットワーク越しに、サーバにアクセスして、データやソフトを使うというイメージですね。
このシンクライアントですが、2005年4月の個人情報保護法が施行されてから急に注目を浴びるようになりました。
なぜなら、PC上にデータを持たないので、PCの持ち出し、盗難によってデータを盗まれることがなく、情報漏えい対策としてうってつけだからです。
また、当然ソフトもインストールできないので、社員が勝手にWinnyなどのP2Pソフトをインストールすることもできません。
もっと言うと、PC側に感染する場所がないので、スパイウェアやウイルスもインストールされる恐れもほとんどないわけなんです。(100%ではないですが)
このようにセキュリティ的には、良いところばかりのシンクライアントなんですが、欠点もあります。
それは、全ての作業はネットワークに繋がっていないと出来ないので、企業でシンクライアントを導入すると、ネットワーク負荷がかなり増大することです。
大容量ファイルを扱うことが多くなっているので、多くのクライアントが同時に使うとネットワークが使えないくらいのデータが流れる可能性があるわけなんです。
当然ネットワークに障害があった場合や、ネットワークがない環境では、仕事が一切できない可能性もあります。
それ以外には、社員のPCをシンクライアントに対応したPCに置き換えないといけないので、コストの面でなかなか導入できないケースもあるようです。
ただ、個人情報漏えい対策を中心としたセキュリティを真剣に考えた場合、シンクライアントの導入というのは十分に検討の価値があるとは思います。
一度に全て置き換えるのではなく、まずはノートPCから導入してみるという方法もありですね。