BYODとは?個人スマートフォンの業務利用の課題
BYODという言葉をご存知でしょうか? 「Bring Your Own Device」 の略なのですが、個人のスマートフォンやタブレットを、企業のネットワークにつなげて仕事をすることを指しています。
海外ではBYODがどんどん進んで、個人のスマフォやタブレットで仕事をするようになってきているのですが、実は日本ではあまりBYODは普及していません。(全体の3割程度)
会社でスマートフォンを使って業務をする場合には、会社からスマートフォンやタブレットを支給して使われているケースが多いです。
個人のスマフォを仕事で使えたら便利なのに、なぜ普及しないかと言うと、やはりセキュリティ面の不安からです。
具体的には以下のようなセキュリティのリスクがあります。
1. 紛失時の情報漏洩
重要なデータを保存したスマートフォンを紛失した場合が一番問題です。
会社の支給しているスマホであれば、「リモートワイプ」「リモートロック」という機能を持ったアプリケーションを事前にインストールしておけば、紛失した端末に対してリモートからデータの消去や、開けないようにロックをかけることができます。
これに対して、個人のスマホをなくしたときに、全てのデータを削除しても良いのか、というような議論もあります。
2. セキュリティ対策の強制が難しい
個人の端末だと、
- 「何文字以上のパスワードを設定すること」
- 「Android用のウイルス対策ソフトは必ずインストールすること」
といったルールを個人の端末すべてに強制することは結構難しいと思います。
また、紛失した事実を会社に隠したりする人もいないとも限りません。
そういった意味で、セキュリティ対策をどのようにして徹底させるか、という点も課題となっています。
とはいえ、今後スマートフォンの技術やラインナップはものすごい早さで進歩していますし、端末の通信料を会社で負担するのもコスト的に厳しい企業もあると思いますので、BYODの導入は今後進んでくると思います。
その際に注意したいセキュリティ上のポイントですが、やはり個人のスマートフォンを会社で利用させる時には、誓約書などで個人に同意をもらうことだと思います。
ウイルス対策や、管理ソフト(MDM)のインストールを必須とし、それらを守れなかった場合には罰則規定などを設けることで個人の意識も変わってくると思います。
もし、ルールも何もなしに個人にスマートフォンを使って仕事をさせているような場合には、ぜひ一度そういったルールの導入と、社員に同意を得ることをまずは検討して欲しいと思います。