ボットネットビジネス?
ボットとは、トロイの木馬型のウイルスの一種です。
感染するとインターネット経由で攻撃者にPCを操られてしまいます。
こういうボットに感染したPCをゾンビPCと呼び、それらゾンビPCがたくさん集まって形成されるネットワークを「ボットネット」と呼びます。
そしてこのボットネットが良く利用される目的としてスパムメール(迷惑メール)がありますね。
これまでは、スパムメールは、スパマーと呼ばれる輩が、プロバイダと契約をして、その回線経由でメールサーバを利用して送りつける必要がありました。
この場合、プロバイダとの契約や、スパムを送りつけるためのメールサーバを用意するのがとても手間でしたし、足がつく危険性もありました。
でも、このボットネットに対して、「メールを送れ」という命令を与えることで、いとも簡単にメールを送りつけることができるわけですね。
ここで裏のビジネスが生まれます。
スパムを送りたいスパマーは、自分で回線やメールサーバを用意せず、ボットネットの使用権を、たとえば一時間いくらというように、お金で買うわけです。
当然ボットネットの規模によって、どれだけのメールが送信できるかが決まり、それが使用料金に反映されるわけですから、ウイルス作者もやっきになってボットの感染を広げようとします。
今やウイルスは愉快犯ではなく、ビジネスとして使われるようになってきているんですね。
ちなみに、このボットネットから送られているスパムメールですが、全スパムの50%とも80%とも言われています。
でも、それだけボットネットが広がっているということは、やっぱり何も対策をしてないPCが全世界にたくさん存在するということですよね。