史上初の携帯ウイルス「Cabir」
コンピュータウイルスと言うと今まではパソコンに感染するものと一般的に考えられてました。
でも、2004年6月、携帯電話に感染する携帯ウイルス「Cabir」が発見され、世界に衝撃が走りました。
■携帯電話に感染する初のウイルス「Cabir」〜露Kasperskyが報告
Cabirは、携帯電話・モバイル機器同士が無線通信するために利用する Bluetooth(ブルートゥース)を使って感染を広げます。
どのように携帯に感染するのかを見てみると、
1. まわりにBluetoothで通信可能な携帯があるかどうか探します
2. Bluetoothでつながった相手に対して自分自身のコピーを送信します
3. 送信された側の携帯の画面上に、「問題がありそうなファイルを受信しましたがインストールしますか?」という意味のメッセージが表示されます。(実際は英語のメッセージ)
4.「YES」を押して許可するとCabirに感染します。
基本的に、そんな怪しいファイルをインストールするなんてありえないだろうと考えますが、実際にVodafone 702NKを使っている日本人が感染したという報告もあります。
■日本初の症例発見–深刻な携帯電話ウイルス「Cabir」上陸
また、世界陸上ヘルシンキ大会で拡散したり、販売店の店頭においてあるNokiaの携帯が感染していたこともあったようです。
で、このCabirですが、感染を広げようとして電池を消耗してしまう以外にはこれといった被害はありません。
そのため、携帯電話もウイルスに感染する危険性があることを示唆した「コンセプトウイルス」であると言われています。
また、主に日本以外で携帯電話のOSとして利用されている「シンビアンOS」のみに感染するウイルスなので、みなさんが使っている普通の携帯にすぐに感染するものではないです。
でも、今後携帯が高機能化するにつれて「シンビアンOS」が採用されはじめてくると、携帯ユーザ全体がウイルスの脅威にさられる日もくるかもしれませんね。