ボットは進化する?
去年あたりから、日本でも「Outbound Port25 Blocking」(OP25B)が採用されはじめてきて、ほとんどのプロバイダが導入したか、もしくは導入することを表明してますね。
OP25Bとは、プロバイダが用意するメールサーバ以外から、外部へ直接SMTP通信(25番ポート)することを禁止するという方法です。
プロバイダのメールサーバ以外のメールを受けつけないことで、どんなメールが防げるか?
一番効果があると思われているのは、スパムメールの踏み台として利用される「ボット」からのスパムです。
スパマーは、ボットの集まり「ボットネット」を利用して、大量の迷惑メールを送りつけるんですけど、その数は全スパムの50%とも80%とも言われています。
じゃあ、OP25Bでボットからのスパムは完全撲滅できるかというと言うと、事態はそんなに簡単ではありませんでした。
ボットによるスパム送信はビジネスとなっていますので、お金を稼ぐため、ボット作成者はどんどんボットを高機能化していきます。
なんと最近のボットは、OP25Bに引っかからないように、ちゃんと「プロバイダのメールをサーバを経由して」メールを送るものも出てきているようです。
感染したPCのメールソフトの設定などを読み込んだりすれば、決して難しくはないですね。
このように、プロバイダ側が対策をしても、攻撃側はさらにその上を行く抜け道を考えます。
これは、まさに現実の犯罪と同じでいたちごっこですね。
ちなみに、スパムメールでは、全体の返信率が0.001%でもあればもとが取れるようです。
■「スパムメールは採算が取れるうちは根絶されない」京大高倉助教授
最近は巧みな日本語のスパムも出てきていますので、みなさん一人一人がしっかりと知識を身につけて、スパムを相手にしないようにすることが一番の早道かもしれませんね。