スパムメールとは?(4)
『フィルタリングによる対策』
フィルタリング(フィルタ)は、ある条件に基づきスパムを判別する方法です。
完璧にスパムを防ぐことはできないんですが、メーラーやフィルタ専用ソフトで実施することで、ある程度は受け取るスパムメールの数が減らせることが見込めます。
ソフトによって、できるフィルタやその設定方法は違いますので、具体的な設定方法には触れないで、フィルタにはどのような種類があるのかを見ていきたいと思います。
■ルールベースフィルタ
件名やヘッダ情報、または本文にある文字列が含まれていた場合にスパムと見なして、自動的に振り分けて捨てる方法です。
一番簡単な例は、件名に「未承諾広告※」と書かれていたら、スパム用フォルダに振り分け、読まずに捨てるといった方法ですね。
でも、最近のスパムは「未承諾広告※」の件名がなかったり、スパムっぽいキーワードを登録しておいても、スパム送信者はわざとスペルミスをしたりして、フィルタをかいくぐろうとするので、このフィルタだけでは100%防ぐのは無理でしょう。
例)「未承諾」を「末承諾」と書くなど
■ホワイトリスト・ブラックリスト
ホワイトリストは、例えば友達・知人のアドレスだけを登録しておいてそのアドレスから来たメールだけを受け取る方法です。
もしこれだけを実施すれば、ほぼ100%スパムを防げると思いますが、はじめてメールをくれた人のメールもスパムとして扱われてしまうデメリットがあります。
これに対してブラックリストは、あらかじめ受信を拒否するIPアドレスやメールアドレスを登録しておき、そこから来たメールをスパムであると見なす方法です。
■ベイジアンフィルタ
この方法は、ベイズ理論という統計的な方法を使ってフィルタをする方法です。
ユーザがこれはスパムだよとソフトに覚えさせて、それを何回も繰り返して行くうちに、どういった文字が含まれていればスパムの確立が高いのかの判断基準の精度がどんどんあがっていきます。
これも100%確実にスパムを判定できるわけではないですが、今回紹介した方法の中では一番頭の良い方法と言えますね。
以上が代表的なフィルタです。
ちょっと前まではフィルタの制度をあげれば、結果的にスパム送信者が儲からなくなりスパム撲滅につながるという意見がありました。
でもフィルタを上手くかいくぐるスパムが多く、また一向にスパムが減らないため、フィルタはあくまで、「受け取るスパムの量を減らす」という目的で利用するのが良いと思います。